■田渕句美子 米田有里 幾浦裕之 齊藤瑠花 著
■A5判282頁
■定価 本体7,600円+税
■ISBN4-909181-42-8
■2023年
『阿仏の文』は、阿仏尼が自らの女房経験をふまえてすでに宮廷女房となっているわが娘に宛てて書いた教訓的な内容の長い手紙である。そこには宮廷に生きる女房たちのリアルな意識が、何も装うことなくそのままに書き著されている。
〔概要〕
『阿仏の文』注釈 / 影印・翻刻・校異 / 『阿仏の文』解説 / 『阿仏の文』の諸本 / 阿仏略年譜 / 『阿仏の文』主要参考文献 / 皇室略系図
■今関敏子
■四六判 256頁
■定価 本体2300円+税
■ISBN978-4-909181-28-2
■2021年
人はなぜ語るのか、歌うのか。平安朝から鎌倉・南北朝期に至る珠玉の論文集。
〔概要〕
書く女の時代 / かぐや姫の孤独 / 王朝女性の自己語り / 和歌で綴る愛と死 / 「水なき空」に立つ「波」 / 動物は歌を詠むのか / 〈かはづ〉の鳴く場所 / まな板の上の雁
■寺田澄江 陣野英則 木村朗子 編
■A5判438頁
■定価本体7,000円+税
■ISBN978-4-909181-35-0
■2021年
2020年国際オンラインラウンドテーブルの成果。源氏物語の執筆過程と密接に関わる「身」と「心」をキーワードに、古代から近代に至る日本文学の軌跡を辿る。
執筆者(掲載順)ダニエル・ストリューブ 陣野英則 小松靖彦 張龍妹 渡部泰明 板野みずえ リズ・ベネゼ 馬如彗 山中悠希 兵藤裕己 寺田澄江 助川幸逸郎 ポール・シャロウ 荒木浩 エドワード・ケーメンズ ラジャシュリー・パンディ 木村朗子 佐藤勢紀子 氣多雅子 津崎良典
■加藤静子 高橋宏幸 中川美和 著
■A5判232頁 口絵2頁
■定価本体8,000円+税
■ISBN978-4-909181-32-9
■2021年
青蓮院聖教の紙背に残された貴重資料、藤原為房正室が子を預けた延暦寺の師僧に宛てた約40通の書状の読みを再検討し全釈を施す。白河天皇期の政治・寺院の状況から家庭生活・子育ての実際まで光を当てる。
■高木 周
■A5判 324頁
■定価 本体9000円+税
■ISBN978-4-909181-22-0
■2019年
後深草院二条と阿仏尼は、旅をしつつ来し方の恋や他者とのえにしを偲ぶ自己像を日記の中に創り出した。その表現方法を歌に注目しつつ考察する。
〔目次〕
序章 / 第一部 阿仏尼作品の表現 『阿仏の文』論 『十六夜日記』の路次の記の和歌における対照性 『十六夜日記』の鎌倉滞在記について / 第二部 『とはずがたり』の表現 二条の父の死をめぐる物語性と託宣 巻二の「傾城」と二条 巻二の女楽 歌語表現の反復について 巻五の故人追想の和歌 巻五の後深草院の御影をめぐる表現 / 第三部 日記と西行 『信生法師日記』、『十六夜日記』と西行の「命なりけり」の歌 『うたたね』、『都の別れ』と西行の月の歌 『とはずがたり』巻四の東国下向と西行 『とはずがたり』後編の後深草院思慕と西行の月の歌 / 初出一覧 / あとがき
■諸井彩子
■A5判 398頁
■定価 品切
■ISBN978-4-909181-06-0
■2018年
「女房」と呼ばれる働く女性たちは、どのような人生を送ったのか。官職や呼称の調査をふまえ、後宮サロンの営みを考察。
〔目次〕
序章 / 第一章 摂関期女房の実態 女房集団の構成 女房呼称の原則 宣旨女房考 散佚物語『みかはにさける』考 女房の裳着 〈召人〉考 / 第二章 摂関期女房のサロン活動 摂関期サロン考 上東門院彰子サロン『赤染衛門集』の物語制作歌群 『栄花物語』と女房ネットワーク / 第三章 摂関期女房歌人伝再考 大弐三位賢子の出仕時期 江侍従伝再考 二条院宣旨考 / 終章 / 主要参考文献 / 索引 / 英文要旨
■久富木原 玲
■A5判 768頁 口絵4頁
■定価 本体17000円+税
■ISBN978-4-903996-99-8
■2017年
源氏物語を、和歌と物語の双方から、特に特異歌語・歌語り・歴史を含めた伝承などからとらえようとする。
〔概要〕
序にかえて 『源氏物語』という異文化 / 講演録 古典文学が放つ権力相対化の力 / 神仏をめぐる歌と儀式 / 夢歌から源氏物語、源氏物語以後へ / 歌人としての紫式部 / 源氏物語の和歌 / 源氏物語の表現とその機能 / 歌語り・歴史語りの場と表現 / 異端へのまなざし / 初出一覧 / あとがき / 索引
■高野奈美
■A5判 280頁
■定価 本体9000円+税
■ISBN978-4-903996-91-2
■2016年
近世和歌史および『伊勢物語』『源氏物語』『百人一首』等の古典注釈史において、真淵の果たした意義を明らかにし、真淵の理念がどのように構築されたかを追究。
〔概要〕
まえがき / 真淵の歌学と和歌 / 真淵の古典注釈学 / 真淵学の淵源 / 真淵学の継承と実践 / 初出一覧 / 索引 / あとがき
■藤原克己監修 高木和子編
■定価本体2,800円+税
■ISBN978-4-909181-21-3
■2019年
重厚な平安文学研究の蓄積を新鮮な気持ちで学び直し、次の世代に継承するために、読み味わい楽しむ気持ちが生きた文学研究を目指す論文集。
■寺田澄江 加藤昌嘉 畑中千晶 緑川眞知子 編
■A5判350頁
■定価本体6,000円+税
■ISBN978-4-909181-11-4
■2018年
『源氏物語』というテクストに向き合い、その言葉の連続の中から意味が生起していく過程を、異言語を媒介として迫っていく。
執筆者(掲載順)
ロイヤル・タイラー/ジャクリーヌ・ピジョー/アレクサンドル・メシェリャコフ/エマニュエル・ロズラン/カレル・フィアラ/ダニエル・ストリューヴ/李美淑/マイケル・ワトソン/レベッカ・クレメンツ/畑中千晶/神野藤昭夫/ゲイ・ローリー/寺田澄江/マイケル・エメリック/加藤昌嘉/ジャン=ノエル・ロベール/緑川真知子/陣野英則/小林正明/アンヌ・バヤール=坂井/北村結花/立石和弘
■寺田澄江・清水婦久子・田渕句美子 編著
■A5判404頁
■定価 本体7000円+税
■ISBN978-4-903996-86-8
■2015年
パリ・イナルコ源氏研究グループが『源氏物語』をテーマに国際集会を継続してきた成果。源氏物語の背景にある詩歌の豊かな文化を明らかにする。
執筆者(掲載順)=アンヌ・バヤール¬坂井 ミカエル・リュケン 田渕句美子 清水婦久子 寺田澄江 久富木原玲 鷺山郁子 長瀬由美 磯水絵 スティーヴン・G・ネルソン イフォ・スミッツ フランソワ・マセ 渡部泰明 ミシェル・V・バロン E.ラミレズ・クリステンセン ジョシュア・モストウ
■米田明美・中葉芳子 著
■A5判96頁
■定価 本体1000円+税
■ISBN978-4-903996-83-7
■2015年
「絵入源氏物語」(初版1650年)を底本に源氏物語中の場面を抜粋、脚注によってわかりやすく解説。源氏物語を彩る女君(藤壷・末摘花・葵の上・六条の御息所・紫の上)を取り上げる、演習テキストに好適な書。
■小林真由美 編
■A5判220頁
■定価 本体5000円+税
■ISBN978-4-903996-73-8
■2014年
高邁な学問とは無縁な「下根」の衆生のために続けられた、布教僧らの長い都市月の活動から生まれた豊かな説話群に光をあてる。
■日向一雅 編
■A5判416頁
■定価 本体9000円+税
■ISBN978-4-903996-71-4
■2014年
注釈史の研究は、千年を生き延びた古典のそれぞれの時代の読みと記憶を掘り起し、現代と対話することである。源氏物語享受の立体的な文学史を構築。Ⅰ 注釈と本文Ⅱ 注釈書と注釈史 Ⅲ 注釈と読みの世界
■中川正美 著
■A5判348頁
■定価 本体9000円+税
■ISBN978-4-903996-66-0
■2013年
わたしたちは文学研究において、作品のことばを十分に把握して考究しているのだろうか。作品に深く沈潜し、同時に先行や後追の作品に目配りして源氏物語のことばと人物について考究。
■寺田澄江・小嶋菜温子・土方洋一 編
■A5判294頁
■定価 本体5000円+税
■ISBN978-4-903996-62-2
■2013年
2011年にパリで開催されたシンポジウムに基づく論考を収録。散文による仮名文学の一つの達成である『源氏物語』を中核に据え「物語言語」というものに迫る。
■日向一雅 編
■A5判 362頁
■定価本体8000円+税
■ISBN978-4-903996-52-3
■2012年
日向源氏学の研究方法や問題意識を受け継ぎながら、それぞれが独自に展開していく新しさを備えた14編による珠玉の論文集。現代における源氏物語研究の意味を問う。
■日向一雅 編
■四六判 268頁
■定価本体2800円+税
■ISBN978-4-903996-51-6
■2012年
平安文学は同時代の東アジアの文学として成立していたという視野において、源氏物語と中国文学との深いかかわりについてその摂取・受容の様相を具体的に論じる。
■宮川葉子 著
■A5判442頁
■定価 本体14000円+税
■ISBN978-4-903996-48-6
■2011年
文化の諸相を「後世の人間が物語を受けとめる中で形成してきた成果」ととらえ、伝本・註釈・梗概・評論・絵画・舞台など、源氏物語受容の豊饒な世界を具体的に論じる。
■加納重文 著
■A5判 344頁
■定価 本体2500円+税
■ISBN978-4-903996-45-5
■2011年
伏見・月の輪・中川・北山など源氏物語の舞台を訪ねて逍遥する13章に、実地踏査の写真と地図満載の多彩なコラム19編を添えた文学地理的アプローチ。
■宮下雅恵 著
■A5判244頁
■定価 本体5600円+税
■ISBN978-4-903996-41-7
■2011年
『夜の寝覚』を読むとき、『源氏物語』を参照項として見る、「読み」に〈奉仕〉するものとして見るならば、いったい何が見えてくるのか。研究史に新たな一歩を進める。
■日向一雅 編
■四六判252頁
■定価 本体2800円+税
■ISBN978-4-903996-38-7
■2011年
源氏物語には音楽がどのように描かれているのか。平安時代の宮廷音楽や礼楽思想、文学の角度から源氏物語の音楽の問題に照明をあてる。七名の論者の画期的論考。
■三田村雅子 編
■品切
■ISBN978-4-903996-35-6
■2010年
「身体」「ことば」をキーワードに、細やかな読みと粘り強い挑戦によって、源氏物語の世界を解き明かそうとする。隣接分野をも視野に入れた多彩かつ清新な論文集。
■増田繁夫 著
■品切
■ISBN978-4-903996-19-6
■2009年
平安貴族の男女関係を、主として当時の女性たちの内面生活を表現した文学作品や、男性たちの日常生活を記述した漢文日記などを主な資料としながら具体的に述べる。
■寺田澄江・高田祐彦・藤原克己 編
■A5判 238頁
■定価本体3800円+税
■ISBN978-4-903996-18-9
■2009年
イナルコを中心とした源氏研究グループによって開催された研究集会での発表9編と総括を収載する。長いスパンでの源氏に関する言説と知識の蓄積を目指す果敢な取り組み。
■日向一雅 編
■四六判 262頁
■定価 本体2800円+税
■ISBN978-4-903996-16-5
■2009年
源氏物語にはいくつかの重要な仏典が繰り返し引用され、そこには作者の思索が刻み込まれている。本書は具体的な仏典を媒介として、新しい解釈を提示する。
■小嶋菜温子・渡部泰明 編
■A5判 464頁
■定価 本体11000円+税
■ISBN978-4-903996-13-4
■2008年
源氏物語にとって和歌とは何か、あるいは和歌にとって源氏物語とは――、こうした問いかけに第一線の研究者20名が鋭く切り込んだ画期的論文集。
■日向一雅 編
■四六判 228頁
■定価 本体2800円+税
■ISBN978-4-903996-12-7
■2009年
源氏物語の世界が東アジアの同時代の文学と呼応しつつ、いかに独自の文学世界を切り開いたか。その奥行きや新しい読みの方向性を探る。
■日向一雅 編
■四六判 256頁
■定価 本体2800円+税
■ISBN978-4-903996-09-7
■2008年
桐壺帝や光源氏の暮らした内裏や貴族の邸宅はどのようなところだったのか。歴史的な平安京の都市空間を再現してみることで、源氏物語の人物たちの暮らした世界を実態的に把握する手立てとする。
■「源氏物語と和歌」研究会 編
■A5判 352頁
■定価 本体9500円+税
■ISBN978-4-903996-07-3
■2008年
『源氏作例秘訣』は、源氏物語の場面ごとにそれに基いた中世・近世の和歌を集めて提示したものである。本書では原文を忠実に翻刻、頭注には『秘訣』の掲げる物語の場面を略記し例歌の出典を示した。和歌研究者必携の資料。
■高田祐彦・土方洋一 著
■四六判 256頁
■定価 本体2000円+税
■ISBN978-4-903996-06-6
■2008年
この本では源氏物語についての基礎的な事柄から、深く読むためのさまざまな着眼点、演習のイメージ、参考文献という具合に広がりを持たせ、少し高度な問題まで扱っています。源氏物語を読むことがどんなにおもしろいか、この本を傍らに置いてぜひ実感してみてください。
■高木和子 著
■四六判 218頁
■定価 本体1800円+税
■ISBN978-4-903996-05-9
■2008年
どのように他者と意思を伝え合うか。平安朝の人々には容易に読み取れたはずの、暗黙の了解や呼吸を少しでも感じたい。和歌が読み交わされる場面から、源氏物語の世界へ深く分け入る。